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“ハンガーの軋んだ音の揺らぎきて屋根一群に雪ふりつもる/田島千捺”

「今の何?」
眠っていたのではなかったのか、とベッドを見やると、君はすうと寝息をたてて目を瞑っていた。
やはり眠っていたのかと安心し、ギシッと家が揺れた音に本能的に目を覚まし反射的に口走っただけだったのだなと思う。
俺は自分がものを書いているところを見られるのが嫌い、というか単に恥ずかしいので、出来ればあと3時間は眠っていてほしい。
深夜3時。先程の家の軋みは昨夜の20時ほどから降り出した雪によるものだろうか。かけてあるハンガーが揺れている。
この家もそろそろ危ない、老朽化が進んでいる。
俺がどこかに行ったら、君はこんなにぼろぼろでもこの家に住むだろうか。オマエが住んでいるこの家に住みたいと日ごろ言う君は、住んでいるかのように毎日来るくせに、毎日きちんと帰っていく。
今日は珍しい。酔って動けなくなってしまうことなど殆ど無い、というより今まで皆無だったのに。何かあったのだろうか。訊ねた方がいいのだろうか。

君は俺を待っているのか?
俺の何を待っているんだ?

窓を開ける勇気はなかった。イギリスの冬は寒い。
カーテンを開けると、どこの家の屋根も雪が降り積もり、白くこんもりとした帽子をかぶっているようだった。
君が何か声を漏らす。
俺が君を置いていった方が、君は嬉しいか?

考えがまとまらないから、少なくとも今日は、朝までおやすみ。



“ハンガーの軋んだ音の揺らぎきて屋根一群に雪ふりつもる/田島千捺”
田島千捺さんが詠まれた短歌を解凍させていただきました。
光景が浮かぶままに10分くらいで書いたものです。
田島さん、ありがとうございました!
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